TV報道「関係者」表現、総務相の批判に波紋(読売新聞)

 民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」を巡る政治資金規正法違反事件について、テレビの報道が情報源を「関係者によると」と表現しているのは、「不適だ」と批判した原口総務相。その発言に波紋が広がっている。

 テレビ各局は「取材源秘匿のため、関係者という表現を使うことはある」などとコメントする一方、放送免許を与える権限を持つ総務相が報道に注文を付けたことには、有識者から「報道規制と思われても仕方ない」と厳しい批判があがっている。

 「我々は『報道の自由』という原則にのっとって対応している」

 20日午後、東京・渋谷のNHK放送センターで開かれた定例記者会見。今井環報道担当理事は、原口総務相が前日、テレビ報道の情報源について、検察側の関係者か弁護側の関係者か分からないなどと発言したことについて、「取材源の秘匿という意味から、どうしても明かせない場合、『関係者』という表現を使っている」と説明した。

 NHK広報局によると、NHKは一昨年12月、事件報道の情報の出所を可能な限り明示するよう定めた指針を策定。陸山会の事件を巡る報道では、情報源を単に「関係者」とする時もあるが、20日朝の報道は「小沢氏側の関係者への取材でわかった」と表現した。

 NHKの予算などが議題になった20日午前の総務省政策会議でも、民主党の福田昭夫衆院議員が報道批判を展開。これに対し、有識者の立場で出席した東大の長谷部恭男教授らは、報道は「改善されている」などと語り、批判はあたらないという見解を示した。

 民放各社は、総務相が報道の内容にまで踏み込んで批判したことについて、読売新聞の取材に「コメントはない」(フジテレビ広報部)と回答。ただ、情報源については、TBSが「できる限り明らかにするよう努めている。一方で取材源の秘匿が必要な場合もある」と答え、日本テレビは「公平性・中立性に留意した客観的な報道に努めている」、テレビ朝日は「情報源秘匿の原則に反しない範囲で、情報の発信元を明らかにするよう努めている」とコメントした。

 読売新聞は20日、原口総務相に取材を申し込んだが、原口総務相は同省を通じて「お答えする時間がない」と回答した。

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